Neil Young
Cork
30/06/2008

Chrome Dreams Euro Summer Tour


昨夜の疲れが取れるはずはない。
1時半にホテルに戻り、爆睡一直線!と思っていたのが、疲れも度を越すと余計眠れない。
おまけにバスルームの換気扇のファンがガラガラ回って喧しくて眠れない。
クリスがフロントへ苦情をいいに行く。
スタッフが入ってきてバスルームのファンに、ボールペンを差し込んで、ファンは止まった。
ああ・・・なんというテクノロジー!(笑)アイルランドやなぁーーーーー!

昨夜は大勢の人ごみの帰宿舎途中で人ごみの雑多の中、エディーロールR09のタイピン・マイクを紛失してしまった。
げぇーーー。。。マイク落としてもた!!!ちょいとショックだったが、野外の音はあまりいいものではなかったし、人は喋くりまくっていたし、hirokoの前をビールを持った人がガンガンに通っていたので、録音は殆どあきらめていた。
せっかくかぶりつきをあきらめサウンドボードの前という好位置を確保したのに・・・・

コークへのフライトは9時半だ。
国内線だからそう急ぐことはないが、睡眠不足とまだじんじんきているよれよれの足。
たまらんなぁ。

歳を感じるなぁ。

ダブリン・エアポートから小さな小さなペラペラのエアーアランのプロペラ機が飛び立った。
プロペラ機なんて最後に搭乗したのはいつのことだっけ?
思い出すことも出来ないくらい大昔のことになる。
hirokoにお席はちょうど窓際でプロペラの部分のお隣さん。
嫌がおうにもプロペラに目がいってしまう。


このプロペラがぴゅいぃーんと飛んでいってしまったら・・・おお!怖ぁーーー!
昨日のmalahideは寒かったけれど雨が降らなかったので大助かりだった。
今日のコークは雨が降ると言っている。
しかし、今夜はテントの中だから心配はないが・・・

コークはアイルランドの首都ダブリンから見ると南西部へ降りていく、港町だ。
アイルランドの第二の都市。
現在はどうだか知らないが、このコークは世界一のバターの生産地であったそうだ。
そうしてもう1つは、アイルランドのビールとくれば誰もが知るところの「ギネス」であるが、「ビーミッシュ」というのがこのコークが産地のスタウトだ。
ギネスと比べると、より、クリーミーで滑らかだ。
海をちょいと隔てたスコットランドなんだけど、ギネスの缶はどのスーパーにも置いてあるがこのビーミッシュの缶はなかなか見かけない。
PUBでも、アイリッシュPUBに行かねば、普通のPUBではもちろん置いていない。
ここはせっかくコークまでやってきたんだからビーミッシュといきたい。

今夜の宿泊場所はホステルだ。
アイルランドには多くのホステルが存在する。
もちろんその殆どはドミトリーで学生たちの味方でどえらく安く旅が出来る。
だが、ホステルでもプライベート・ルームを備えたところもたくさんある。
トイレやシャワーは別室になるが、簡単な洗面所がついている部屋だ。
ダブルベッドこそないが、二段ベッドが入っていて2人で部屋を使うことが出来るから寝るだけの宿泊所を求めるカップルには、ちょうどいい。
コークのチケットが入手出来た頃にはすでに格安のホテルは満員御礼だった。
シングルならば70ユーローあたしであるが、ダブルとなるとその倍になる。ここはやっぱりホステルを当たるしかない。
コークはこじんまりとした小さな町・・・なんとなくスコットランドのインバネスを想像させる規模である。

プロペラ機でプロペラが吹っ飛ばず、無事にコーク・エアポートにランディングを果たした。
まだお昼前。
まずはタウンセンター内のフードコートでボリュームのあるアイリッシュ・ブレックファーストを取った。
そーいや、昨日は7時あたりにバーガーをかじって以来、何も食べていなかったのだ。
疲れきっていたが、朝食をガツガツ食べたら、エネルギーが蘇った。
タウンセンター内をぶらりぶらぶらと探索する。
さすがにアイルランドだ。
バスカー達が大勢それぞれの音を披露していた。

ホステルは少し距離はあったが、街自体がかなり小さな町なので充分な徒歩圏内だった。
チェックインのスタッフはパキスターニのおじさんで、まぁ、アイリッシュに洗脳されたパキスターニ。
まったく底なしのフレンドリーさだった。
やっぱりどの国でもその国のよさを知るには田舎へ行くことだ。素晴らしいフレンドリーな人々に触れ合うことが出来る。
ここが首都観光しか時間的余裕のない人たちとの違いかな?
例えばスコットランドでも同じこと。
エジンバラだけではスコットランドのよさは到底語れない。
特に北方へ上がれば上がるほどそのフレンドリーさには拍車がかかる。
まぁ、首都から離れれば離れるほどにその国のよさがわかるってことだ。
どこの国でも言えるだろう。
パキスターニおじさんは、二人のいでたちで今夜のNeil Youngを言い当てた。
おじさんはかなり詳しかった。
3人でしばしNeil Youngのアルバムについてあれこれ語り合う。

部屋に入ると2段ベッド。
子供の頃、我が家には2段ベッドが置いてあって、hirokoは上段で妹は下段で寝起きをしていた。
50前のおばはんになってもこんな段ベッドってなんとなく童心に戻って楽しくなってしまう。
もちろんhirokoは上段へ上がって、体を休める。
今日は4時にジョージと日本からのN君とJury's Innで待ち合わせ。
それまでのしばらくの時間を昼寝に当てる。

Jury's Innのロビーへ到着すると懐かしい顔が待っていた。
日本のN君とは2003年のロンドンはハマースミスで出会ってから5年ぶりの再会である。
いまだに身軽でシングルの彼はアメリカへ追っかけたりと相変わらず忙しくされている。
エレベーターが降りてきてジョージも加わる。
お互いを紹介し合って4人でコークのタウンセンターをぶらつき、インディアン・レストランで遅くて早いランチともディナーともいえぬ食事を囲みながらNeilの話に華が咲く。

ジョージからラスティーしかまわすことを禁じている2007年のアメリカンツアーのコンピレーションDVDのNo2とこのあいだの春のヨーロピアン・ツアー・コンピレーションDVDの3枚組みを頂く。
いつもいつも彼からは素晴らしい盤が入ってきて感謝である。





今夜の会場はマーキー・テント。

ユーロッパでは夏の季節になるとサーカスが各地にやってくる。
そして簡易遊園地が出来、短いサマーFESが開催されるが、ちょうどそのサーカステント内でライブをやるのである。
今夜は4人ともども、シーティング・チケット組なので、慌てて会場入りする必要もないし、席が決まっているからリラックスできる。
音が逃げて風に舞う野外とは違ってテント内なので音響はいいはずだ。
おまけに収容人数が5千人と、少人数なので実にありがたい。

ゲートオープンで中に入ると感覚としてはグラスゴーのエキジビジョン・センター内の感じに似ている。
我々のシートを確認するが・・・あれれ?
誰が自分達のチケットを確認するんだろ?
確かにセキュリティーは外にいたような???それでもシーティングとスタンディングのチケットを区別する囲いもないしチェックする人間もいない。
このスタンディング・チケットはE-bayで150ポンドになっていたが・・・シーティング・チケットを自分達のように買って、スタンディングしてしまえばいい話ではないか???
1995年のRストーンズのウェンブリーでのライブもそうだった。
シーティングでかなり後方だったが、スタンディングへ流れ込むことが可能だったのだ。
一抹の期待は期待していた甲斐があった。
4人ともが顔を見合わせて・・・座る?いや!座らない。。。いいんですかぁ?そんなええ加減な・・・とN君は驚きまくる。
おまけにユーロッパのステージとオーディエンスとの距離は日本やアメリカの距離とでは雲泥の差でかなり接近しているので、N君目を潤ませて「きた甲斐がありました!」と大喜び。
「日本からはるばるやってきたんだから、かぶりなさい!」とN君を前方へ促した。
ジョージとhirokoとクリスは10列目あたりのどまんなかに陣取った。
しかしながら、アイルランドのこのエエ加減さは時として嬉しいエエ加減さになる。
スコットランドのRockステディーという強敵のセキュリティーも少しは見習って欲しいものだ。


前座が去り、熱気がむんむんしてきた。
狭いテント内にオーディエンスが詰まってきた。

オープニングは昨夜と同じくLove And Only Love。
マイクロフォンのないhirokoは今夜は思い存分体を動かすことが出来る。
もちろんどのライブも楽しんできたが、真に楽しむことが出来るライブも久しぶりである。

2曲目は・・・おお!
Hey Hey, My My!!
こいつが2曲目にきたか!
昨夜も感じたことだが・・・やっぱりいけない。
ラルフのドラムが欲しい。
頭ふりふり、拳ふりふり・・・・までには到達できぬ、不完全燃焼だ。

Everybody knows This Is Nowhereが3曲目。
昨夜には登場しなかった曲。
hirokoにとってはライブで聞くのはお初である。

5曲目のI've Been Waiting For Youが終わると、およよ?
All Along The Watchtowerが出た!こんな早くに?
アンコールでもないのに?
気まぐれNeilお得意のやりかただなぁ。
彼って時折オーディエンスのエネルギーのパワー具合でセットリストの曲をコロリと変えちゃうことがあるが、まさにそいつである。


ノリノリのエレクトリックが続いた後はやわらかくアコギへ。
メンバ−たちは少しばかりの休息。


The Needle And The Damage Done
何十回何百回聞いたりギターを弾いたりしたかわからない。
しかし、何度聞いても、ダニーが浮かんできて冥福を祈ってしまう。
周りの仲間やミュージシャンたちが「あいつはもう駄目だ」とあきらめる中、最後の最後までNeilにしては珍しくダニー・ウィットンは必ずや戻ってくると信じて待っていた。
もう立っているのもやっとなほどにやつれ果てたダニー。
とうとう帰りの飛行機代を渡して、バンドを首にした。
Neilにとってはこれほど辛かったこともなかろう。
バート・ヤンシュの曲からインスピレーションを得た名曲。
今でもずっと歌い続けながら、ダニーの冥福を祈り、さらには現代の若者に「待った」を呼びかけているような気がしてならない。


ギターテクニシャンのラリーが手招きされて、何かのお告げを受ける。
ラリーがバンジョーのチューニングをステージの裾ではじめている。
Old Manが、来るンやな。

んが・・・期待を裏切ってOld Manは出てこない。
あはは・・・・こんなことが今までに何十回何百回あったことだろう。
ラリーって大変!
いったいラリーが病気にでもなって参加できなくなったら、Neil君、どうするんだろう?
なぁーんてことを思いながら苦笑する。
「Old man」を裏切って「Heart Of Gold」が飛び出した。


やはり往年のヒット曲が出るとオーディエンスは喜ぶ。

Wordsが昨夜のベスト・ソングだったが、今夜もやっぱりいい。
昨夜の超ロング・バージョンとなったNo Hidden Pathは今夜は幾分か縮小気味。
それでも長い(笑)

アンコールはやっぱり
A Day In The Life。
こいつが出ちゃうとお終いである。
ギターの弦はやっぱり6本が縦横無尽に切れまくって各々の方向を向いている。
世界一チューニングのしにくいギター、OldBlack。
こんなギターを毎日チューニングしているラリー君。、
お疲れ様ぁー!
バンジョーをチューニングしたのに、出番がなかったね。(笑)


熱気にあふれたテントを出る。
Neilのパワーを全身に浴びて、大満足。
再びJury’Inに戻ったhiroko、クリス、ジョージの3人は最後のアイルランドの夜をNeilの余韻に浸りながら、ビーミッシュで祝杯をあげた。

またのどこかでの再会を約束しながら・・・・






Set List
06-30-2008, Live At The Marquee, The Docklands, Cork, Ireland
w/ Ben Keith, Rick Rosas, Chad Cromwell, Anthony Crawford and Pegi Young
  1. Love And Only Love
  2. Hey Hey, My My
  3. Everybody knows This Is Nowhere
  4. Spirit Road
  5. I've Been Waiting For You
  6. All Along The Watchtower
  7. Oh, Lonesome Me
  8. Mother Earth
  9. The Needle And The Damage Done
  10. Unknown Legend
  11. Heart Of Gold
  12. Get Back To The Country
  13. Words
  14. No Hidden Path
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  15. A Day In The Life