ライン

ブッダーズが行く

モンスター・ブーム

By Hiroko in July 1998

7月17日、このアバディーンにアメリカ産の「ゴズィラ」(ゴジラ)が上陸した! ちまたではこの映画の封切り以前からゴズィラ・ブームが巻き起こっている。 だがいくらアメリカ生まれと言えどもあれをゴジラとは呼びたくない。 最も「ゴズィラ」ではあるが・・・。 あれは全くのジェラシック・パークとエイリアンのあいの子である。 そうだ!混血児だ、日系3世、4世である。 家系図を辿ってみると、日本のゴジラがアメリカのメスゴジラと結婚し、また その息子がジェラシック・パークの嫁を貰い、出来た娘がエイリアンと結婚し、 そのまた息子が、あの「ゴズィラ」である。 相当長い年月をかけて、進化していった姿なのだ。 というのはhirokoの作り話である。
このブームに乗って、TVでも「モンスター・ウィークエンド」と称し、キングコングから ニッポンの代表ゴジラの映画が一挙放映された。 滅多やたらに日本映画など見ることの出来ない環境の中で、これは嬉しい企画で あった。 舶来版のゴズィラ・ブームにあやかって、やっぱりニッポンの元祖ゴジラ君も一際 脚光を浴びている今日このごろである。

TVでは、世界のモンスター、「スケアリー・モンスター・ベスト9」が発表 される。 9位の「エイリアン」に始まり、6位の「キングコング」、5位にニッポンの 「ゴジラ君」が食い込んでいる。 3位は「フランケンシュタイン」で、2位がゾンビ、さてお次の1位は何だ?でもって 「メドゥーサ」であった。 あの頭に蛇を飼っていて、見つめると石にされてしまう、恐ぁーい「女」である。 これがUK人が選んだ結果である。 このベスト9。 日本だったらどういう結果になるんだろう・・・。

日本にはそりゃぁもっともっと恐ぁーいモンスターが一杯いる。うじゃうじゃいる。 ゴジラ、ガメラ、ギドラ、ラドン、モスラ。 バルタン星人にゴア様、ショッカーだって、何をするかわからない。 一つ目小僧に耳なし芳一、化け猫、唐傘オバケに、げげげの喜太郎。 しかしだ。 もともっと恐いのがまだいる。 四谷怪談の「お岩さん」に、番町皿屋敷の「お菊さん」を先頭に「雪女」に 「口裂け女」「蛇女」、「砂掛けばばあ」に「やまんば」、「鬼ばばあ」に 「みぃーたぁなぁ・・・!」の「あみだばばあ」 極めつけは、「関西のおばはん」 やっぱり「女」である。

恐いモンスターと言えば、マクベスに出て来る魔女ぐらいなスコットランド。 日本の化け猫や蛇女のように、夜な夜な人間の髪の毛をむしり取り、その毛で もって、着ては貰えぬセーターを寒さ堪えて編む「化け羊」(おお、恐わぁ。。) とか、赤い服を着た人間に猛突進で襲い掛かって、頭ずきを浴びせる「牛女」 (これはどこか探せば出てきそうである)といったたぐいのスコットランド 特有の化け物がいたってよさそうなものである。 まぁ、世界的に女のモンスターが、いつの世にもトップ1を飾る結末になるのかも知れな い。

今UKでは、HMVやバージンなどで、元祖ゴジラ君のビデオが大々的に売り出されて いる。 日本映画がこれほどまでに大きな顔をして占領しているのも珍しい。 1本が£5.99。 これが何とバージンでは3本£12.00でセールをやっている。 このシリーズは7本だ。 「The son of godzilla」「Mechagodzilla」「Ebirah」「Invation of the astro Monsters」「Gidorah」「Destroy All Monsters」「Megalon」である。

hiroko&クリスは早速バージンに赴いて£12.00を出して3本購入したのであった。 トレイラー(予告編)はばっちりと日本語なのだが、本編に入ると、俳優、女優たちは みんな流暢に英語を喋っている。 そうなのだ。日本語字幕のない、英語吹き替えバージョンである。 「まぁ、何と・・・上手なもんやな・・・エ・イ・ゴ!」などと、馬鹿みたいな ことを言いながら、見ていた。

個人的な事を申すと、hirokoはゴジラよりガメラで育った。 確か生まれて初めて見た映画というのが、「ガメラ対ギャオス」だったような 記憶がある。 空飛ぶ正義の味方「ガメラ君」である。 その後は、ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってくんなよウルトラマン (そんなの、いてへん!) そのあたりまで円谷プロにはまっていた子供時代であった。

しかし、何と言っても国民的怪獣はやっぱりゴジラ君であろう。 この映画こそ、大人から子供まで楽しめる映画である。 このゴジラ君には、日本人の熱狂的なファンも多いが、アメリカはもとより このUKにだって、元祖ゴジラ・マニアは結構いるのである。 かくゆうhirokoのまわりにもOL時代には、その社員の中に「ゴジラ博士」が 1人いた。 彼は、ゴジラの映画を全て網羅している。

何年作のゴジラ君は何を潰す、どこの何をぶっ壊すまで、しっかり覚え込んでいる。 ある日「これ見てみぃー!貸したるから。うちの会社、潰れるんや!ゴジラに 踏み潰されるんやぞ!」と、言いながらそのvideoとやらを貸してもらって見ていると 「本当や!」大笑いだった。 大阪の中ノ島あたりからバコンバコンと歩き出し、OMMビルをぶっ壊して、大阪城 へと進んでいく。 「あれぇー!やめてんか!」でもって、うちの会社を見事に踏み潰して、太閤はんの 秀吉の秀作大阪城までもぶっ壊してしまう。それはそれは豪快に!

しかしこの男はアホである。 そういう話を嬉しそうに、よりにもよって社長に話すのである。 いくらウィットに富んだジョークの分かる社長と言えども、男裸一貫で作り上げた 会社であるのだ。 経理を担当していたhirokoは、その彼のボーナスの査定がいつも他の社員よりも 低いことに「うん!」と納得していたのであった。

さて、どのあたりから、このゴジラ君が正義の味方になったのかは、マニアではないので、 分からないが、いつのまにか、吊り目の恐い目が、可愛く真ん丸くなって、みんなの アイドルとなっている。 いくら百恵ちゃんや聖子ちゃんやアムロが出てきた所で、やっぱり国民的アイドル はゴジラ君なのである。 何せ正義の味方なのであるから・・・。

日本は、アニメや怪獣など、とにかく子供にとっては天国である。 TVでは5時あたりからピーク時のゴールデンタイムにまで、子供番組が食い込んで いる。 それに比べ、UKの乏しいことと言ったら、可哀相なくらいである。 ゴールデンタイムに、子供番組なんぞは一切ない。 アニメはあるにはあるが、その殆どがアメリカからの輸入もの、ミッキーマウスや キャスパー、シンプソンズ、トムとジェリー・・・etcぐらいなもんで、 それとても、子供たちが学校へ行っている時間に放映されているのだ。 何だかあっけない。

クリス君曰く、子供の頃には大流行したスーパーマンもどきの「Dr WHO」という 番組が唯一の救い程度にあるくらいである。 日本の比ではない。
(Web Masterから一言:サンダーバードを始めとするジェリー・アンダースンの一連のパペット・ムービーを忘れてはいけないと思う。ただし、サンダーバードの面々はアメリカンなのだが。)

UKには、絶対的な正義の味方がいないのだ。 ビッグベンやバッキンガムパレス、エジンバラ城やネス湖を救うべく、ゴジラや ガメラ、ウルトラマンやマグマ大使、アトムに鉄人28号といった、国を救うべく 国民的正義の味方がいないのである。 テレタビーズやポストマン・パッド、熊のプーさんなんて、何の役にも立たない。 これは全く心細く、寂しいことである。 「何か襲ってきたら、一体誰が助けてくれるんや?」 ゴジラ君を日本から呼び寄せても、彼は泳いでくるので時間がかかってしょうがない。 その正義の味方である国民的アイドルキャラクターがいない故に、ゴジラがウケているの かもしれない。

やはりここいらで一発、ネッシーを正義の味方の大怪獣に仕立て直すか、それとも 新種のモンスターを開発せねばいけないなぁ・・・ と、考え出されたhirokoの苦肉の究極の作。 名付けて「タータン大仏」! スコットランド人の父を持ち、日本人の母から生まれた「タータン大仏」。

勿論彼は英語と日本語を喋るバイリンガルである。 故にガイジンの敵にも真っ向から戦える! 仏教徒の母の血を継いで、彼は幼少の頃から仏門に入る。 悟りを開き、自ら大仏となるが、スコティッシュの父の影響も加味されて、沙羅は着ずに タータンのキルトを身にまとっている。勿論パンツは履いていない。 ベジタリアンの父、仏教徒であるが故に、幼い頃から菜食主義であるので、持続力 がある。 顔一面には、セント・アンドリュー・クロスのフェイス・メイキングを施し その穏やかな仏顔を、武装している。 武器は、その大仏特有の頭のイボイボから放射する、カモメ印の「ウンチ爆弾」! この酸のきつい爆弾にやられると、ひとたまりもない。 それと胃の中にしこたま溜め込んである高濃度の「ウイスキー」 これを吐いて、敵を酔わせている間に踏みつけてやっつけるのである。

大抵はこれで片がつく訳であるが、中にはタフでしつこい奴も出て来る。 そんな時には必殺技が飛び出す。 「もぉー、僕をこんなに怒らせちゃうと知らないよ!」ってなもんで、 敵に背を向け、キルトをパァーっとめくりあげる。 いけない物を見てしまった相手がオヨヨとひるんだ隙に、相手の股間めがけて 大仏キックをお見舞いし、「チン!ナンマイダー」でお陀仏するって寸法である。 しかしタータン大仏は仏様。 アフターケアーをきちんとしてやる心優しい面を持ている。 墓を作ってやり、お経まで唱えて供養をしてやるのだ。

普段はいつも大人しく鎮座して、お経を唱えながら、瞑想にふけっている。 どでかいだけで、人様には決して迷惑をかけない。 最も仏様であるので、殺生をしてはならない。 しかし、正義感でもって、大仏の母hiroko御前は、「悪い奴らに限って、殺生をしても 構わぬ!」 と、彼の仏典に書き加えたのであった。

ひとたび悪い奴等が人々に悪さをすると、タータン大仏は「めえぇぇぇー!」と 甲高く一鳴きを発し、むっくり立ち上がり、勇敢に悪に立ち向かう。 今日日のテクノロジー時代、空が飛べないのもみっともないので、彼は「空飛ぶ 座布団」を持っている。 やっつけた相手を供養し終わると、その空飛ぶ座布団に鎮座して、「シュワッチ! めぇぇーッ!」と、飛んでいく。

それを見ている子供達は、喜ぶ。 「ああ!大仏っつぁんだぁ!ナンマイダー!ナンマイダー!」 ああ、タータン大仏がいれば、これでUKも安泰である。
 


大仏フェスティバル(モンスター・ブーム番外編)

By Hiroko in July 1998

今年もコンサートが開催される。 我らの正義の味方「タータン大仏」もこれに参加するのである。 その重たい体を空飛ぶ座布団に身を任せ、はるばる海を越え、スコットランド から、母の故郷ニッポンへと里帰りを果たし、久々のステキな仲間達との再会を 喜んでいたのであった。 そうなのだ。 タータン大仏は、バンドを組んでいるのである。

音楽好きな両親の影響を受け、仏学を極める傍ら、趣味で音楽にいそしんでいた。 もっぱら、母の影響が強く、好みはハードロックからヘビメタ系である。 この時ばかりは、イボイボ・パンチパーマ頭からすっぽり金髪のフラフワかつらを 被って、お得意のギターをギュイギュギュイィーンと、泣きの部分でこれ以上に 辛く悲しい顔は出来ないぞ!って顔をしながら、ギターを弾いているのであった。 バイリンガルの彼は、勿論英語に強い。 しかるに彼の担当は、ヴォーカルとリードギターである。

さて、再会を果たしたバンドの仲間とは・・・ 先ずは、ドラムスにその見事な手さばき、ドラムさばきの紅一点「千手観音」。 ベースに7福神から呼び寄せた「大福様」。彼のその穏やかで朗らかな性格から バンド・マスターをやっている。

同じく、リズムギターに「えべっさん」(恵比寿)。 そして、キーボードには、「お地蔵さん」。 というメンバーに商売繁盛笹持ってこい!「招き猫」のマネージャーがついている。 この異宗派バンドが、8月に開かれる「大仏フェスティバル」に向けて、生駒山の 奥地に篭もり合宿に入った。 それぞれが人気ものであるが故に、こうして合宿に入るのも年に1度しかやってこない。

大福: 「よう!タータン大仏!久しぶりじゃのう! 何だかボケーっとして、疲れとるんやないか?」

タータン: 「うん。ちょいと、ジ・サ・ボ・ケ!それに最近「空飛ぶ座布団」の 座り心地が悪うなってきたんや!そろそろおNEWに交換したいんや。 長旅は床擦れして疲れて困る!このフェスティバルのギャラが出たら 新しいのん、買うねん!」

大福: 「おお!疲れとるんじゃったら、この「いちご大福」食べてみぃ! あんたの母上の里の銘菓じゃて!疲れた時にゃぁこの大福餅が一番 や!」

タータン: 「おおきに!こりゃぁ、うめえぇぇえーわ!うーん。外側は甘いが、 中身は酸っぱい。。まるでお母ちゃんや!お土産に買うて帰えろ・・」

お地蔵さん:「もたもたしてんと、早よう練習始めようや!わし、6時からちょいと 抜けなあかんのや!町内会の地蔵盆があるさかい、町内会の会長と 打ち合わせに行かんと・・・。」

千手観音: 「まぁまぁ、しっかし、あんたら、ようもまぁ、そうブクブクと肥えて からに・・・ちいとダイエットせんといかんで!あたいをご覧よ! この見事なまでのスリムなボディーに、か細い手!やっぱ、ロック するんやったら、スリムでないとね。」

えべっさん: 「いやぁ、すまんすまん!遅れてしもうた!もう、最近のこの不景気やろ? もう大モテ!中々みんなが放してくれへんのや!商売人がよってかかって 「何とかしてくれぇー!」って怒涛のように押しかけてくるんや。 まぁ、悪い気はせんでもないが、わし、耳2つしかないからのう! そうそうみんなの願い事聞いてやれんわい!あーしんど!今度 耳栓しといたろ・・・」

大福: 「あんたも苦労しまんなぁ・・・」

招き猫: 「さぁて、みんな揃うたところで、ほな、ちょいと聞いて貰いたい! 今回の大仏フェスティバルには、スペシャル・ゲストとして、 奈良の大仏っつあんと鎌倉の大仏っつぁんが参加するそうや! ああ、タータン大仏の親戚に当たるんかいな? まぁ、そんな訳で、バンドの名前を「THE ブッダーズ 」に するで!ええな?」

大福、えべっさん、お地蔵さん: 「ええっ!そりゃぁないで!わしら、ブッダとちゃうねんで! わしらはカミサマや!嫌やなぁ!宗派が違うっちゅうのんは! 「カミサマーズ」でいこうや!」

招き猫: 「そやかて、奈良の大仏に鎌倉の大仏がゲストに来るんや! やっぱ、この辺で(よいしょ)しとかんと、ギャラに響くし、 スポンサーが東大寺の手前なぁ・・・。 ここは、グググーッと堪えてぇな!」

大福、えべっさん、お地蔵さん: (グググゥーッ!)

招き猫: 「来年はよろずの神々フェスティバルやさかい、そんときには、 「カミサマーズ」と、改名したるさかいにナ!なっ?」 (しっかし、毎回バンド名を変えんといかんのも考えもんやな。。)

大福、えべっさん、お地蔵さん: (グググゥーッ!)

招き猫: 「ああ、それからや、伏見の「イナリーズ」のコンちゃんが セッションやりたいって申し出てきてるんや。まぁ、1、2曲 仲間に入れてやってんか!」

えべっさん: 「ええっ?あいつ来んの?わし、あいつ嫌い!」

お地蔵さん: 「そーいや、昔っからお前等仲悪かったもんなぁ。。でも、お前等は ええやん。この御時勢、わしなんか、子供にしかモテへんもん」

えべっさん: 「そやかて、あいつ、不景気になると、いっつもわしのお客を 横取りしよるんや!汚い奴っちゃで!しょっちゅう人を騙しよる! カミサマの風上にもおけん奴っちゃ!ギターだって、ロクすっぽ 上手くないのに、顔だけはええからな。でも、最近アル中らしいで!」

大福 : 「お供えもんの酒には困らんからなぁ。。でもボヤいとったで。 寿司は稲荷寿司ばっかや言うて。。。たまにはマグロやはまちが 食いたいって・・・でもまぁ、今回はグググィーッと堪えたろやない か! 何せ顔だけが目当の女の子をわんさか動員出来るしな・・」

えべっさん: 「ふん!わしかて、そう捨てたもんやあれへんで!なぁ?千手観音?」

千手観音: 「アホ!・・・・・・」

招き猫: 「よっしゃ!ほなら、練習やってんか!わしはチケット売りさばきに 駅前でちらし配ってくるさかい!しっかり練習しといてや!」

タータン: 「ほなら、いこか!」

えベっさん: 「ちちちぃーと、待ったぁ!わし、背中が痒い!おい!千手観音! ちょいとわしの背中掻いてんか!」

千手観音: 「おっさん!ええ加減にしいや!あたいの手は「孫の手」と ちゃうんやで!」

えべっさん: 「そんなもったいつけんでもええがな。。。千本も手ぇあるくせに! 1本ぐらい「孫の手」になってもバチは当たらん!当たらん!」

千手観音: 「しゃぁーないおっさんや!」ぼりぼりぼりぼり!

えべっさん: 「あああー、たまらん!たまらん!そこや!そこ! なぁ!その手、1本売ってんか!なんぼや?」

千手観音: 「えべっさん相手に商売して、どないすんねん!アホ!」

せぇーのぉー!

ダダダダダダダダー、ズズズズズズズズー、ズチャンズチャン (ディープ・パープルのハイウェイスターのメロディーで・・・・) 「メエェェェェェェェエェェェーーーーーー!」 タータン大仏がシャウトを決める。

かくして、大仏フェスティバルに向けての凄まじき練習は開始されたのであった。
 

ブッダーズ、スコットランドへゆく(モンスター・ブーム番外編パート2)

By Hiroko in July 1998

大仏フェスティバルも大成功のうちに幕を閉じた。 彼らの成功によって、マネージャーの招き猫は予想を遥かに上回る収益に ほくほく顔ではあったが、税金対策を青色申告までに済ませねばならなかった。 そんな訳で、彼らが年始に大忙しとなる前に、招き猫の出血大サービスでもって、 「御褒美ツアー、スコットランド1週間の旅」が計画されたのだった。 勿論スコットランドには、タータン大仏がいるので、ガイド料はタダである。 しっかり者の招き猫の考え出しそうなことである。 海外旅行など生まれて初めてのブッダーズは、各自ガイドブックを買い込み、 念入りに下調べするのであった。

招き猫率いるザ・ブッダーズは、関西空港からタータン大仏の住むアバディーン へと飛び立った。

えべっさん:「ちっ!招き猫の奴!ケチってわしらをエコノミーに放り込みやがって! あっ!寝た振りしとる。。。窮屈でたまらんわい!」

大福: 「まぁ、そうそう愚痴るもんやないで!あのドケチな招き猫がこんなに 奮発するんって珍しいもんな。まぁ、 こうやってみんなで旅が出来るんじ ゃ。 嬉しいやないかいな。」

そこへスチュワーデスがやってくる。

スチュ: 「お飲み物はいかがですか?」

えべっさん: 「おお!気が効くやないか!ウエイトレスのお姉ちゃん。パァーっと 景気よういこうやないか!そのワイン1本なんぼや?」

千手観音: 「もう!格好悪いおっさんや!ウエイトレスとちゃう!スチュワーデス っちゅうのんや!」

スチュ : 「お客様、これは全てサービスでございます」

えべっさん: 「ヒョェーッ!タダ?ただなんかいな?ようけ儲けてるんやな。 わし、飛行機気に入った!それやったら、わし、ビールと白 ワインと赤ワイン、ブランデーと、ウイスキー・・・ええい!面倒や 全部貰おうか!」

千手観音 : 「もう!ええ加減にしとき!」

えべっさん:「そりゃぁそうと、わしらこれから何処へ行くねん?」

大福: 「しゃぁない奴っちゃなぁ、スコットランドやスコットランド!」

えべっさん:「ああ、そーやったそーやった!スコットランドやった!ところで スコットランドって何処や?そうや、わしガイドブックで勉強したんや! エライやろ?みんなわしを見習わんといかんぞ!スコットランドは ノルウェーにあるんや!」

一同: 「・・・・しーん・・・・」

そうこうしているうちに、ブッダーズの飛行機はアバディーン・エアポートに 到着した。

招き猫 : 「ああ、やれやれ、長い旅やったのう!」

大福: 「へぇー、これがタータンの住むアバディーンかいな。どえらい所やのう !」

千手観音: 「風がびゅんびゅんやんか!寒いのねぇ。。殺風景なところやんか、 普通飛行場の回りには、ショッピング・モールやレストランなんか 一杯ありそうなもんやのに・・・何ぁーんにもあれへんわ!」

地蔵さん: 「風邪ひかんようにせんといかんな」

えべっさん:「ああ、お尻が痛い!なぁ、招き猫ちゃぁーん、帰りはせめて、ビジネス・ クラス にしてぇーや!窮屈でたまらんかったで!」

千手観音 :「そうブクブク太ってるからしんどいんや!ダイエットしいって あれほど言うたやろ!」

えべっさん:「るせぇー!男は少々割腹ある方がええんや!痩せぎすは貧相でいかん! さぁて、はぁ?ここが、ノルウェーのスコットランドやな?」

一同: 「・・・しーん・・・」

えべっさん:「そやけど、みぃーんなガイジンさんばっかやないか!」

招き猫: 「あたり前やろ!」

えべっさん:「つうことは、みぃーんなノルウェー人つうことやな・・・わし、ソロバン は 得意やけど、自慢や無いけどエイゴはからきし苦手や!おお! 助っ人が来た来た!タータン大仏が来よったで!」

タータン: 「やぁ、みんなよう来てくれたなぁ。お疲れさん!長かったやろ? さあさ、僕の空飛ぶ座布団に乗ってや!」

・・・と、おニューのフカフカクッションの空飛ぶ座布団に乗っかって、観光バスツアー ならぬ、観光空飛ぶ座布団ツアーは出発した。

アバディーン郊外の静かな大仏殿ホテルへとチェックインを果たし、みんなは疲れた 体を医すのであった。 翌日、タータン大仏のガイドの下、アバディーンの市内を見てまわったのだった。

えべっさん:「ひょぇー、どえらい所に住んでるんやな!おお!何や何や? 空から何や白いもんが降ってきよるで!」

タータン: 「気ぃーつけや!カモメのウンチやから・・・」

えべっさん:「あーっ!こらぁー!カモメがうんちひっかけよったぁ! このスーツ、なんぼするんか分かってやっとるんかぁ!アルマーニ やぞ!アルマーニ!大切な一張羅を!どないしてくれるんや!」

千手観音: 「あるまじろみたいな顔して、そんなええもん着てくるさかいや! バチが当たったんや!ひっひっひ!このアホー!」

えべっさん:「るせぇー!あっ!こら!千手観音!何処へ行くんや?亭主を置いて・・・ 」

千手観音: 「あんたと結婚した覚えはあれへん!ドアホ!日本で彼氏の「釈迦観音」が 心配してるやろーから国際電話かけに行くんや!」

えべっさん:「辞めとけ辞めとけ!あんな芸のない奴は!」

千手観音: 「何言うてんのさ!彼って演歌歌わせたらサイコーよ!あれぇ?知らん ねんなぁ?今売り出し中の「釈迦観音とハッピー・ブルブル!!」

えべっさん:「何が「ハッピー・ぶるぶる」じゃ!あほか!お前ら、メタルのくせして! メタルやったらメタルらしく、ヘビメタでバッチリ決めやんかい!」

千手観音: 「アホはどっちや?!お生憎様!うちらはメタルとちゃいますよーだ! ゴールドなんや、ゴールド!こんなアホ相手にしてられんわ! 電話、電話!」

タータン: 「ああ、こらこら!勝手な行動したらあかんで!ホテルに帰ってからで ええやろ!」

千手観音: 「そやかて、時差ってあるんやろ?」

タータン: 「おっ!勉強してきたんやな?まぁ、しゃーない行っといで!」

えべっさん:「ケッ!あんなキザなやさ男のどこがええちゅうんや!このわしに くっついとったら一生遊んで暮らせるっつうのに・・・アホな女や」

地蔵さん: 「それやったら、わし代りにどーや?」

えべっさん:「あほか!わしは男にゃぁ、キョーミあれへんわい!」

翌日は首都のエジンバラを観光する。

えべっさん: 「ほならここで記念写真うつそ!これ、デジタル・カメラっちゅうのや! フイルムいらんねんぞ!」

大福: 「すごい!そんなもん持っとるんかえ?リッチやのう!」

タータン: 「しっかし、えべっさん、いつ見ても、はぶりが良さそーやな。」

えべっさん:「えへへ・・・まぁな。賽銭がわんさか入って来るさかいにな。 でもバブルがはじけて以来、そいつも段々少なぁなってきよる。 そやけど、賽銭には税金かからんよってな・・・」

地蔵さん: 「でも、まだまだ忙しかったんとちゃうのんか?不景気やさかい 人が一杯押し寄せてくるってボヤいとったやないか?」

えべっさん: 「そこは、あたまや、あたま使わんと。。。ちゃぁーんとわしの 影武者置いてきた。きょうび、毎日毎日人の願い事聞いとったら 胃潰瘍になってまうで!そやし、時々影武者使こうとるんや!」

地蔵さん: 「なるほどね。わしなんか、盆の時しか用事があれへんさかいに 気楽なもんや!1週間2週間姿隠しても、誰も気ぃつかへんやろうな・・・ 」

大福: 「それもちいと寂しいなぁ・・・」

そのまた翌日には、ハイランド観光に山を超え、谷間を抜けて、空飛ぶ座布団は 進んでいく。 すると、何者かがお地蔵さんに向かって突然襲い掛かってきたのを、すかさず、 千手観音の千本の張り手でもって、払いのけたのであった。

地蔵さん: 「ああ、何や何や?今のんは?びっくりするやないか!」

タータン: 「ああ、それ?こんな奥地へ入ってくると、時々出て来るんや! 牛女!あっ!地蔵さん、それや!それ、その赤いよだれ掛けが いかんのや!あいつ赤いもん見ると、襲い掛かってくるんや!」

地蔵さん: 「それならそうと、最初に言うてんか!恐いやないか!」

タータン: 「他にも時々「化け羊」が出るさかい気ぃーつけや!」

招き猫: 「へぇー、スコットランドにもオバケがあるんか!実はな・・・ ここだけの話やで・・・うちのばぁちゃん、化け猫やったんや!」

一同: 「ひょぇー!恐ぁー!それは初耳や!」

えべっさん: 「しっかし、さすがにええ景色やなぁ・・・空気も奇麗やし。 やっぱ、ノルウェーやのう!」

一同: 「・・・・しーん・・・・」

翌日は千手観音の意向を考慮してやって、お土産dayとなった。 待ってましたと、千手観音の目がキラリと光る。 千本の手に抱えきれないほどのお土産を、しこたま買い込んでいる。

えべっさん:「おお、土産かぁ。わしも巫女連中に何か買って返らんとな。 最近の巫女も贅沢になってきてのぉ。ブランドもんやないとケチ つけよる」

千手観音: 「そりゃぁ、あんたの教育がなってないんや!でもさ、ええとこある やんか!ちょいと見直したわ!」

えべっさん: 「ホレるなよ!わしに・・・苦労するぜ!」

千手観音: 「どこまでアホやねん」

えべっさん: 「やっぱりカシミヤのセーターかなぁ・・・。」

千手観音: 「エエーッ?巫女さんたちにカシミヤのセーター?それは ちょいと贅沢過ぎるんちゃう?」

えべっさん: 「どーや?お前にも買うたろかぁ?釈迦観音じゃぁ一生買うては 貰えんぞ!」

千手観音: 「死んでもいらん!」

大福 : 「しっかし、千手観音も、馬鹿ほど買い込んでるがな。。。釈迦観音に そないに貢がんといかんのか?」

千手観音: 「あたしもそろそろ適齢期ってやつやもん。やっぱ、観音は観音同士が 気楽でええねん。宗派が違うといろいろ親戚がうるさいさかいね。 あの人最近ゴルフ始めたんよ。そやし、殆どセントアンドリュースの ゴルフ製品ばっか・・・あたしもゴルフ始めようかな?何せ手が余って しょうがないねん」

大福: 「ところで、地蔵さん、何買うたんや?」

地蔵さん: 「うん?わし?わしは奮発してキルト買ったんや。タータン大仏に あやかって、わしもタータン地蔵になるんや。ここいらで奮起して イメージ・アップ図らんとな。どーもわしは地味でいかんみたいや!」

大福: 「その気持ち分からんでもないが、はっきり言うて似合うてへんで!」

地蔵さん: 「そんなこと言うかぁ・・・」

こうやって、ブッダーズ観光旅行は予定を終了し、最後の晩餐会となったのである。

タータン: 「おれ、ホンマやったら、仏に仕える身やさかい、菜食主義なんやけど、 こうやって、みんな、はるばるニッポンからやってきてくれたんやと いうことで、味気のないポテトばっかも飽きてきたやろうから、今晩は 特別なはからいでもって、鹿、うさぎ、ほろほろ鳥、そしてハギスに モルト・ウイスキーでもって、「バーンズ・ナイト」といこか! デザートには、こってりブランデーケーキのクリームソースの オマケ付きや!」

えべっさん: 「おお!、それ美味そーやなぁ・・・。何でも食うで!わし・・・」

大福: 「ごめん。わしはやっぱり西洋のこってりしたデザートはいかんわ! やっぱ、大福餅でないとな・・・。そやし、ちゃーんと大福餅持って きてるんや!」

地蔵さん: 「わしもな、実は去年の地蔵盆のお供えの残りもんやけど、日本酒 持ってきてるんや!」

千手観音: 「まっ!用意のいいこと!」

・・・ということで、ブッダーズは最後の晩餐に日本酒とウイスキーをちゃんぽん しておおいに盛り上がって、「故郷の空」を合唱するのであった。 翌日、とうとうお別れする時やってきた。

タータン:(あーやれやれ!やっと帰りよるわ!ほっ!)

招き猫: 「ああ、いやいや、ホンマに楽しい旅させてもろうた!どうもおおきに!」

タータン: 「またいつでも来てくれたらええで!いつでも歓迎するさかいに!」

千手観音: 「ええ?それホンマ?そしたら、新婚旅行で来るかもしんない!釈迦観音と ステキなハネムーン!!!!」

えべっさん:「ケッ!まだそんな夢見とるんか!あほらし!」

タータン: 「また来年、「よろずの神々フェスティバル」で、ギンギンやろうぜ!」

・・・と、ブッダーズは堅い握手を交わして、来年の再会を約束するのであった。

えべっさん:「しっかしまぁ、ええ旅やった!やっぱりノルウェーは最高やった!」

招き猫: 「おっさん、まだ訳の分からんこと言うとるんかいな?全く難儀な奴っちゃ ! あのなぁ、スコットランドはなぁ、スコットランドっちゅうのは・・・」

一同 : 「デンマークや!!!」

タータン: 「あんたら、もう早よう帰って!」
 

我ら同級生(モンスター・ブーム番外編パート3)



舞台は遥か20年前に戻り、ここは我らがブッダーズ達の通う大阪城小学校の3年6組、彼らの担任の先生は「天照大神」である。
陽気で格好いいブッダーズは、タータン大仏君が中学校で故郷のスコットランドに戻るまで、その全員がこの小学校の同級生だったのである。

先生: 「今度スコットランドから、お父さんの転勤で日本で暫く暮らすことになった「タータン大仏」君だ!お母さんは、日本人だから日本語も喋れるから、みんな安心して仲良くしてあげてくれ!(ほっ!)
そやけど、いくらタータン大仏君が外国育ちとは言っても、そのパンチ・パーマはイカンなぁ。。校則に違反してるさかい。何とかならんかね?その頭。。。」

タータン:「カツラ持ってます」

先生: 「それやったら早く言わんかいな!それ、被ってなさい。。。ああーあ、それもイカンで!剃り込み入っとるやないか!」

タータン:「お母ちゃんが、「人気もん」になれるさかい、これ被っていけって言うた。。。」

先生: 「「アトム」のかつらねぇ。。お母ちゃんて古いなぁ。まぁ、今日のところは、それでもええから、被っときなさい。後で帰ってお母ちゃんと相談して小学生らしいかつら、作って貰うようにな!おっと、それから、君は男の子やねんから、スカートはイカン。ちゃんとズボンを履きなさい」

タータン:「これ、スカートとちゃいます!「キルト」って言うて、スコットランドじゃぁ、男の子が履くんや!それにこれは下半身が風通し良くってフリードォーム!」

先生: 「フリーィドムもええけど、ここはニッポンや!「郷に入れば、郷ひろみ!」

卑弥呼: 「先生!それを言うなら、「郷に入れば、郷、ゴー、ごぉー!」です!」

タータン:「「When in Rome, do as Romans do」やねっ!」

先生、卑弥呼:(ううっ!こいつ・・出来る・・・)

先生: 「まぁ、ズボンやズボン!学校に来る時だけは、ズボンにしなさい。そしたら、君の席は「彌勒菩薩」君の隣だ!彼女は学級委員だから、分からないことがあったら、いつでも彼女に聞きなさい!」

ああ、それからや、あかん言うたら、月光仮面君と、仮面ライダー君、君たちもいかんなぁ。学校にバイクで来ちゃぁ、イカンぞ!忍者赤影君は馬で来てるそーやな?これもイカン!ちゃぁんと集団登校で班があるんやさかいに・・・若者は歩いて来なさい!わかったな!」

用務員の
ねずみ男:「先生!先生!天照大神センセイ!」

先生: 「どーしたのかね?騒々しい!」

ねずみ男:「先生!大変です!またまた、お稲荷さんとこのコン君とえべっさんとこの恵比寿君が、給食室で取っ組み合いの喧嘩しとりますねん!早よう行って止めて下さい!」

先生: 「またか!全くあいつら、しょうがない奴らじゃ!そうしたら、皆は自習、自習していなさい!」

ダダダダー

先生: 「こらぁー!またやってんのか!今授業中だぞぉ!全く二人とも、ええ加減にせんかい!何でこんな所で喧嘩しとるんや!そんなに喧嘩やりたかったら放課後校庭で思い存分したらどないや?エ?一体何で、喧嘩になったんや?!」

えべっさん:「そやかて、先生!火曜日の2時間目はおれの番や!っつうのにこいつ裏切りよるねんもん!」

先生: 「何んや?その火曜日の2時間目っつうのんは?」

えべっさん:「毎日、2時間めになったら、給食室へ忍び込んで早弁。。いや早給食する日課になってるんや。今日は火曜日で俺の番。今日は美味しそうなビーフ・シチューに揚げパン、おまけにイチゴのゼリーまで付いてる。明日はキンピラゴボウに普通の食パン。なもんで、こいつ抜け駆けして、先に来てビーフ・シチューを食うとるねん。俺の番やのに・・・!卑しい奴っちゃで!」

先生: 「何が俺の番で、卑しい奴やねん?卑しいのはお前も一緒やないか!アホウ!」

稲荷コン:「うぇーん、うぇーん!だって、うちの母ちゃん病気で、お父ちゃんは家出して出ていってしもうて、残された僕に7人の妹たち。。。帰ったら妹達の面倒みて、夜な夜な妹達の食べ物探しに行かんとあかんのやぁー!うぇーん、もう僕、人生に疲れてしもうたぁーーー!うぇーん!」

先生: 「おお!よしよし!泣くんでない!」

えべっさん:「アッ!先生、騙されたらあかん!こいついっつも人を騙しよるんや!」

先生: 「黙れ!健気やないか!7人の妹の面倒を見て、その上にご飯の用意、疲れ切って、飯もロクすっぽ食べてないんやな。そんなにやせ細って。お前、鏡見てみぃ!ブクブク肥えやがって!もう、お前は教室に帰ってなさい!言うとくけど、お前は遠分、給食は抜きや!バカモぉーン!
おお、よしよし、コン君、今日は大目に見といてやる。先生、目ぇつむっといてやるから、今のうちにたらふくお食べ!」

稲荷コン:(ケッケッケェー人間騙すん、軽い軽い!)うぇーん!

えべっさん:「ちっ!またやられてしもた!嫌な奴っちゃ!けったくそ悪いなぁ。おい!千手観音!背中痒い! 背中掻いてんか!」

千手観音: 「あほ!何であたしがあんたの背中掻かんとあかんのさ!」

えべっさん:「そんなに手ぇ持ってるやないか!構わへんやないか!言うこと聞かんかったら、スカートめくるぞぉ!」

千手観音: 「ひゃー!やめてぇー!わかった!わかったやんか!掻いたらええねんやろほれ!」ぼりぼりぼりぼり・・・・・

えべっさん:「ああー、そこや!そこ!たまらんわぁー!」


先生: 「さぁさ、3時間目は、みんなの大好きな算数や!

えべっさん:「先生!質問!3個3円のりんご、10個でなんぼや?」

先生: 「30円!」

えべっさん:「アホやぁー!先生、ひっかかったぁ!3個が3円やねんで!1個1円やんか、答えは10個で10円や、じゅーえん!」

先生: 「くそぉー!またやられた!フー!
よぉし、今日はちょいと難しい問題に取り組んでみようか。。3人の若者が、旅に出ました・・・」

布袋さん:「先生、どこへ旅に行ったん?九州?北海道?」

先生: 「そんなのどこでもよろしい!さて、この3人は、旅館に1晩泊めてもらいました。翌日その宿泊料金を1人1000円ずつ支払いました」

1ツ目小僧:「そりゃぁー、安いなぁ。先生どこの旅館や?」

先生: 「もう、黙っとれ!、1人1000円ずつやさかい、3人でいくらや?」彌勒菩薩君?」

彌勒菩薩:「はい、3000円でぇーす」

先生: 「はぁい!よく出来ました。君はいつも賢いね!」

千手観音:(ケッ!誰でも分かるっちゅうねん)

先生: 「はい、3人で3000円!ところが、ここの旅館の女将」さんが、ええ人でな。学生さんやからちゅうて、ディスカウントしてやろう言うて、従業員に500円渡して、「これあの学生さんたちに返しておやり」ってことになった。
ところが、この従業員は500円を3人にどうやって返したらいいのかさんざん悩んだあげく、3できっちり割り切れる300円を学生さんたちに返して、あとの200円をねこばばしました。」

えべっさん:「汚い奴や!まるで、稲荷のコン、お前みたいな奴っちゃ!」

稲荷のコン:「るせぇー!」

先生: 「さぁて、学生さん達は1000円ずつ返してもろうた訳やわな?そしたら、1人900円ずつ払ったということになるわな・・・
なるわ・なぁ・・・?で、聞いてるかぁ?地蔵君!」

地蔵さん:「ふぁーい!わかりませぇーん! 」

先生: 「お前は、いっつも大人しいのはええのやけど、寝てたらあかんで!授業中に居眠りしとったらあかんでぇ!
さて、つうことはや、900円が3人で、2700円やろ?でも、この従業員がねこばばしたんは、200円や。2700円に
従業員の200円足したら・・・あれぇ?2900円や!何で3000円になれへんのや?100円足りへんぞぉー!
あぁて、これ分かるもんは?」

一同: 「・・・しーん・・何でや?何でや?うーん・・・・」

小声で。。。
えべっさん:「おい!おい!大福、大福!これ見てみ、この下敷きはなぁ、「魔法の下敷き」言うねん。見とれよ!この下敷きをや、こうやって頭の上にのっけて、こうやって、ぐにょぐにょと擦る。ほいでもって
こうやって、ふわーっと放すと、ほれ!「モヒカン」や!」

先生: 「こらぁ!えびす!またてんごしとるな!お前、この質問答えられるんかぁ?!ええ?」

えべっさん:「しつもん?ああ、これかいな。。。あんまし、子供地味てアホらしい質問。僕のこの繊細な脳みそ使いとうないなぁ。。。」

先生: 「 何を???」

えべっさん:「そやかて、簡単やがな。。まずは、もっともっと物事つうのんは、現実的に対処していかんといかんで!現実的には2500円でええねやろ?まけてもろうたんやさかい1人900円出して、そいつが、さんくの2700円、ねこばばされたんが、200円。2700円から200円引いてみいな。。。2500円やんか。。。なぁーんにもおかしなことあれへんで!足そうとするから混乱を招くんや、この場合は、引かんといかん、引かんとな。押してばっかはあかんのや!」

一同: 「おおおおおおーーーーー!」

先生: 「お前、さっき、給食室で何か悪いもん食べたんとちゃうか?」

千手観音: 「あんた、熱でもあるんちゃう?」

えべっさん:「アホウ!僕、自慢やないけど、ソロバンは初段やで!こんな初歩的な幼稚な問題やってられんわ!」

一同: 「ほう!」

えべっさん:「先生!先生!「地球」と「宇宙」の間には何がある?」

先生: 「えええーっと、それは。。銀河系?太陽系?何だっけかな?」

えべっさん:「「の」の字や!あーはっはっはぁー!」

先生: 「もう、お前は、バケツ持って廊下で立ってなさい!」

えべっさん:「はぁーい!」

先生: 「ああ、しんど。そしたら、4時間目は音楽やったな。」

彌勒菩薩:「先生!あたしちょっと「お化粧室」へ行きたいんですけど・・・」

先生: 「ああ、行っておいで、行っておいで、1人で大丈夫かぁ?転んだらあかんよ!」

廊下から、
えべっさん:「僕、連れて行ってあげます!」

先生 :「お前は行かんでよろしい!」

小声で
千手観音:「何であの子だけ、特別扱いで優しいんや?えこひいきやんか!あたし、ああ言うブリッコ、大嫌いや!」

稲荷のコン:「可愛いもん!ええやないか!お前みたいに「センセー!おしっこ!漏れるぅー!便所!便所!」ってなことは言わへん!
「お化粧室」やもんなぁ。。。上品やないけ!大人やなぁ。。格好ええなぁ。。
僕もこれから、「お化粧室」って言おう!」

千手観音:「フン!」

先生: 「今日はみんなで、「故郷の空」を合唱しようか。そうだ、この歌はタータン大仏君の生まれた国のスコットランド民謡や、そうやな?そーやったよな?タータン君。」

タータン:「ええ、はい!」

先生: (ほっ!ホンマはわし、ノルウェー民謡かと思うとった。。。)
「それでは、みんなで、せぇーのぉ!・・・」

タータン:「センセー!ちょっと待って下さい!ボク・・僕は・・ええと、そのぉー、僕、この歌は歌えません!」

先生: 「そりゃぁ、何でや?君の国の歌やんか!まさか、知らんのとちゃうやろ?」

タータン:「あのぉー、それは、僕は、こんなエッチな歌は・・・歌えません!こんな歌、歌ったらお父ちゃんやお母ちゃんに「あんたは、まだ早い!」言うて叱られますぅー!」

先生: 「へっ?エッチ?これは、エッチの歌なんか?」

千手観音:「ほらぁ、ドリフターズの麦畑でチュッチュするって奴やん!」

タータン:「そんな生優しい歌詞やないで!もっともっと濃厚や!」

えべさん:「ひょぉー!歌おう!歌おう!みんなで歌おう!ほんまの歌詞で!」

先生: 「うるさい!・・・しっかし困ったもんやなぁ。。これはでも、小学校唱歌の中にあるんやで!こいつは、ちょっと校長先生と相談せんとあかんな。
そしたら、今日のところは、先生のお薦めで・・・」

一同: 「またぁ?六甲おろし!!??これ、歌うとまた負けるんや!」

先生: 「うるさい!六甲おろし、言うたら、六甲下ろし!いくで!せぇーのぉ!」

げげげの喜太郎、はくしょん大魔王、弁財天、コン・・・・
「先生、嫌や!僕らは、巨人の星がええ!」

先生: 「お前等、そんなこと言うてんのか!お前等運動場で腕立て伏せ100回や!」

一同: 「ろぉーっこうおろーしにぃー、さぁーそおおとぉー!・・・・」

先生: (うん?)何か甘ぁーい匂いがして来るゾ・・)
「こらぁ!大福!またお前は大福餅食べとるんやな!」

大福: 「だって、先生、僕腹減って死にそう!ああ、先生も1つどぉお?」

先生: 「その、ずた袋こっちによこしなさい!先生が預かる!」

大福: 「そんなぁー!そんなこと言うて、みんな食べるつもりやろ?」

先生: 「当たり前じゃ!職員室で先生方たちみんなでアフタヌーン・ティーにする!」

給食のインターバル

先生: 「今日は、ゴジラ君が欠席してるんやな。ゴジラ君の揚げパン、誰か届けてやってもらわんとな。」

えべっさん、コン:
「先生!僕が行ってあげまーす!」

先生: 「お前等に預けさせて、届いた試しがあれへん!お前等はいかんでよろしい!ああ、キング・ギドラ君、君が家近かったよな。君が届けてやってくれ!くれぐれも喧嘩せんように!

さて、5時間目は、体育やさかい、みんな体操服に着替えて運動場に集合しなさい。
今日は「カミサマ組」「ブッダ組」「ヒーロー組」「モンスター組」「オバケ組」に別れて、ドッジボールといこか!わかったな?
そやそや、千手観音!君のその手や、使えるのは、2本だけやぞ!あとの998本はゴムで縛っておきなさい!反則やから。。。」

えべっさん:「ああ、もしもし?お母ちゃん?僕体操服忘れてん。もってきてぇーな。」

先生: 「こら!学校に携帯電話持ってくんなぁ!!!
あっ!こらぁ!ウルトラマン君!何処へ行くんや?」

ウルトラマン:「先生!カラータイマーが鳴ってるんや!早よう帰らないと!おやつの時間に遅れるぅー」

先生: 「学校に来る時には、スイッチ切っときなさい!」

先生: 「さて、ええ汗かいたところで、6時間目は、秋の学芸会の稽古やったな。
今年の君たちのだしもんは、すごいぞ!「シンデレラ姫」や!
今から配役を発表するぞぉー!
まずは、シンデレラ姫、彌勒菩薩君、君だ!」

千手観音: 「またぁ、えこひいき!」

えべっさん:「先生!僕、王子様になります!」

先生: 「君はならんでよろしい!君にはもっとぴったんこの役を用意してある!かぼちゃやかぼちゃ!後で変身して馬車になるんやぞ!どーや?なかなかええ役やないか!」

千手観音: 「ギャァー、ハッハッハハァー!ぴったりやぁー!」

えべっさん:「嫌やぁー!かぼちゃなんて、嫌やぁー!」

先生: 「黙れ!文句言わんと、しっかり、かぼちゃになりなさい!えと、それから、魔法使いのおばぁさん、これは、「やまんば」君、
君だね。この魔法使いのおばぁさんは、ええおばぁさんやねんから、やさしくな!彌勒菩薩君をいじめたら駄目だよ!それから、意地悪なお母さんには、千手観音君、君だ!」

えべっさん:「ぎゃぁーはっはっはー!ピッタンコ!ピッタンコ!」

千手観音: 「嫌やぁー!意地悪なお母さんなんて、何であたしが、せんといかんのさ!何で、彌勒菩薩ちゃんがシンデレラで、あたしが意地悪なお母さんやねん!えこひいきや!」

先生: 「うるさい!ええと、それから、意地悪な2人のお姉さんには、はい、ロクロ首君、と、口裂け女君、君たちだよ。あとは、村人Aタータン君、村人B大福君村人C地蔵君、村人・・・・以下続く・・・
・・・ということや。わかったな?台本は今前から配るよって、各自しっかり自分の役を覚えて、練習に励みなさい。
先生は職員室にいてるから、後のことは、演劇部の卑弥呼君に任せるからね。
それじゃぁ、しっかり稽古しなさい。


インターバル

卑弥呼: 「先生!先生!大変ですぅー!」

先生: 「何なんだ?また騒々しい!せっかく大福餅でアフタヌーン・ティーしてたっちゅうのに・・・」

卑弥呼: 「だって、えべっさんと地蔵君がもめて、えべっさんがワンワン泣いてますねん」

先生: 「また、あいつか!もうええ加減にしてぇな・・・全く!しっかし、変やな。地蔵君がえびすを泣かしたんか?へ?・・・まぁ、しゃぁない、行ってやろ」


先生: 「こらこら!どーしたんや?」

えべっさん:「わーん!わぁーん!びぇー!だってぇー、こいつが僕のおニューの筆箱踏んずけて壊しよったんや!」

先生: 「こら!地蔵君!そんなことしちゃぁイカンぞ!」

地蔵さん: 「先生、こいつが、踏んでくれ!頼むから踏んで、踏んでってしつこいから踏んでやったんや、僕、正当防衛や!」

先生: 「何でまた?」

えべっさん:「これは、巫女のお姉ちゃんが、買うてくれた「象が踏んでも壊れない筆箱」やねん。」

先生: 「へ?象が踏んでも壊れへん?どれどれ・・・」バキッ!!!メリメリ!

えべっさん:「びぇー!わぁーん!わぁーん!先生まで一緒になって、いたいけな子供の筆箱壊してどないするんやぁー!びぇーん!この暴力教師!」

先生: 「喧しい!こんなわけの分からんもん、学校に持ってくるさかいや!だいたい、形あるもの、いつかは壊れる運命にあるのや!もっともっと物事、現実的に考えんとあかんで!ちゅうたんは、どこのどいつやったっけな?」

えべっさん: 「びぇーん・・・くそぉー!仕返しされた!」

先生: (ああ、気分がええ!)
「さぁさ、不細工な顔して、泣いてやんと練習せんかい!」

えべっさん:「僕、台詞1言もあれへんやん!」


先生(ああ、わし、早よう、転校したい・・・・こんな奴等と付き合うとったら胃潰瘍になってまうわ!)ああ、やれやれ、帰りは稲葉の白うさぎの屋台で一杯ひっかけて帰ろ・・・


・・・と、帰宅を急ぐ、天照大御神先生でありました。


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